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眼科健診でわかること ―視力、眼圧、眼底検査とは―

健康診断の眼科検査は、「視力検査」、「眼圧検査」、「眼底検査」、が通常行われます。
眼科健診の目的は生活習慣病からくる循環器疾患や脳血管障害などの発見、治療、予防ですが、特に眼底は血管の状態を「なま」で非侵襲的に観察できる唯一の臓器であるため、動脈硬化や高血圧性変化を直接に把握する目的で眼底検査が取り入れられました。しかし最近では高血圧症や糖尿病の方の合併症の確認や、失明につながる緑内障などの早期発見に重点が移っています。

 

①視力検査
通常裸眼視力ではなく矯正視力が重要です。遠視系の屈折異常の場合は本人があまり支障を感じないため眼鏡を使用していないことも多く、本来の矯正視力は良好なのに異常と判定されることもあり注意が必要です。検診で視力低下の原因とされる病気は屈折異常を除き白内障であることが多いのですが、健康診断では「白内障の疑い」まではわかっても確定はできないので眼科外来での検査が必要です。

 

②眼圧検査
眼圧が高い場合(通常25mmHg以上)緑内障を疑う必要があります。ただし日本人に一番多いのは全体の8~9割を占める正常眼圧緑内障といわれるタイプで文字通り眼圧は正常範囲内となります。したがって眼圧検査だけでは緑内障を発見できない可能性があります。

 

③眼底検査
無散瞳で撮影できる眼底カメラが使用されます。原則両眼の撮影が必要です。ただしあくまでも撮影されたカラー写真による判定となり診断には限界があります。生活習慣病の診断に必要な網膜血管の状態の判定(Scheie分類H、S)を行いますが、それに劣らず視力に直結してくる疾患の早期発見が重要となります。その代表的疾患が日本での失明原因の第1位(約3割)である緑内障です。ちなみに第2位は糖尿病網膜症(約2割)です。最も多い発見のきっかけはドックや健診での眼底検査ですので、緑内障は集団検診の必要性が大きい病気だといえます。

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