1-4病棟の対象者の特徴(年齢構成や疾患・治療内容等)
当病棟は、定床49床の消化器外科・消化器内科、乳腺外科、泌尿器科の混合病棟であり、急性期から終末期まで様々な患者様へ医療を提供しています。私たち医療者は患者様へ安全で質の高い医療を提供できるよう医療チームとして日々努力しています。近年の医療制度の変化や高齢者人口の増加、医療技術や安全性の向上によって高齢者でも施行可能な手術や化学療法などの治療が増加しており、幅広い年齢層の患者様の入院を受け入れています。消化器外科では胃がんや大腸がん、鼠経ヘルニアなどの症例に対しては腹腔鏡下手術が主となっており患者様の身体への侵襲を最小限とした治療が行われています。消化器内科では早期胃がんや早期大腸がんに対し内視鏡での切除治療が行われています。泌尿器科では昨年より手術支援ロボット「ダヴィンチX」を峡東医療圏の地域がん診療病院において初導入し、細かく正確な手術が可能となり、患者様の心身の負担軽減や日常生活への早期復帰、機能温存の向上につなげています。
1-4病棟でどのような看護(看護体制も含めた)ができるか
当病棟では病院理念に基づいた優しく・親切・丁寧な看護を実践するために個々の看護師が自律し高い倫理観を持ち看護実践をしています。
患者様やご家族様の思いに寄り添った個別性ある看護を見出すことを目標に、当病棟ではセル看護方式・プライマリー制を導入しています。セル看護方式により看護師は動線の無駄をなくし業務の効率性を高めることで生まれる時間を患者様やご家族との対話の時間へと繋げています。またセル看護方式に加えプライマリー制にもよって、入院から退院後まで担当の看護師が責任を持ち関わり、個々の患者様の思いに対して、適宜多職種でカンファレンスを行い患者様・ご家族に寄り添いながら個別性ある最善の医療を見出すことにつなげています。
患者様にとって看護師が心理的にも近い存在となれるよう、患者様に寄り添いながら関わる事を充実させ、患者様にとってケアの価値が最大化することを目指しています。
1-4病棟の病棟風土
当病棟は医師、看護師、看護補助者、医療事務といった職種で構成されており、急性期病棟としての日々多くの入院患者様を受け入れる役割を担っています。急性期病棟は緊急性の高い治療を必要とする患者様や終末期にある患者様などが多く、医療者として患者様の最善を見出すための対応も多様となっています。そのような病棟特性の中では、医療者は身体的負担や倫理観による心理的葛藤、ワークライフバランス(仕事と生活の両立)などの課題を有しています。しかし、当病棟の医療者には個々の明るい性格や他者の立場になって相手を思いやる気持ち、助け合う意識、それに感謝し言葉や行動で伝え合える関係性があります。これらの病棟風土は患者様へ安全で安心してもらえる医療を提供する上での良好なチームワークの向上といった効果だけなく、医療チームとして相手を思いやり相互に支え合えることは、看護師として働き続けようと思える気持ちにつながっていると感じています。
当病棟は様々な病期の患者様が治療・療養されている中で、個々の看護師は患者様に合わせた最善の看護を見出す専門職としての自覚と、看護実践おける喜びや苦悩を仲間同士で共有し、組織全体で成長していける病棟となっています。
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<倫理カンファレンスの様子> | |