塩山市民病院 院長 多和田 眞 人
当院では平成27年4月から、3階に回復期リハビリテーション病棟を開設いたしました。回復期リハビリテーション病棟は、脳卒中や運動器疾患などの急性期疾患治療後の機能回復を目的として、患者様のリハビリテーショントレーニングを集中的に実践し、日常生活の自立をできうる限りお支えするための病棟です。回復期リハビリテーション病棟へ入院された患者様は、当院の常勤医が担当医となります。そして下記にご紹介する如く、病棟看護職員、リハビリテーションスタッフ、そして社会福祉士がリハビリテーションチームとして患者様およびご家族をお支えするために連携しています。これらの努力の結果、患者様の機能回復の程度や在宅復帰率などの実績で、関東信越厚生局より高い評価を受けるに至りました。
【看 護 課】 回復期リハビリテーション病棟看護師長 古明地 文子
看護は、入棟時より患者様の全身状態の管理とADL(日常生活動作)拡大に向け、多職種に情報を発信し連携を図りながら個々の自立に向けたリハビリテーションへの支援を行っています。また、ケースカンファレンスの充実、リハビリテーションゴールの図式化、家屋調査への参加など、多職種間との協力体制を強化し、患者様・ご家族との関わりに力を入れています。
【リハビリテーション室】 回復期リハビリテーション担当理学療法士副主任 藤岡 宏明
患者様の入院日より1 週間以内に、ご希望により家屋調査を行っています。家屋調査は、入院時からご家族にも自宅への退院を具体的にイメージしていただくとともに、それに伴って生じる不安を解消していただくための早期介入です。また、スタッフ全員が家屋の現状を共有することで「自宅には10 センチの段差があるのに、病院では5 センチまでの段差昇降しか行っていない」などといった『訓練プログラムの誤差』の解消に努めております。患者様の状態に合わせ、リハビリテーション3部門で基本1 日各3 単位(1部門60分、3部門で最大180分)という貴重な時間を有効に使っています。
【医療福祉相談室】 回復期リハビリテーション担当社会福祉士 大柴 きくみ
回復期リハビリテーション病棟は、原疾患により入院できる期間が決められています。そのため、入院直後から医師、看護師、リハビリテーションスタッフと共に、退院を見据えての関わりを始めています。患者様・ご家族を交えての話し合いを定期的におこない、入院中の生活の様子やリハビリの経過を報告させて頂き、退院後の方向性を確認し、必要なサービスの検討・調整などをしています。ひとりでも多くの患者様が希望されるところに退院できるように、病院スタッフや関係機関との密な連携を実践しています。
塩山市民病院回復期リハビリテーション病棟スタッフは、入院される患者様を私ども家族の一員として接しております。急性期疾患治療後に、患者様またはご家族が機能回復をご希望される場合は、お気軽に当院までご相談下さい。リハビリテーション室や病棟の見学もご希望があれば、対応させて頂いております。